表 題 |
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浴室のシリコン内部に侵入したカビに対する次亜塩素酸の効果 |
著 者 |
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井原 望(パナソニック電工解析センター(株)),石木 茂(パナソニック電工(株)),濱田信夫(大阪市立環境科学研究所) |
掲 載 |
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防菌防黴,Vol.37, No.2, pp.91-97(2009) |
一般住宅の浴室の壁面に,4年間貼り付けておいたシリコンについて,その汚染カビに対する次亜塩素酸の効果を調べた。1%の次亜塩素酸溶液に1分間浸した場合,表面殺菌は可能であっても,内部の多くのカビは殺菌できず,汚れも残った。さらに,10分間浸した場合も,汚れは完全には落ちなかった。また,ほとんどのカビは死滅するが,しばしば,Phoma だけが生き残ることがわかった。Phoma の胞子は,次亜塩素酸に対する感受性は高いが,胞子が被子器に内蔵されているため,殺菌するのが難しいことが分かった。Phoma によるカビ汚染は,シリコンにおいて最も除去しにくいものであると考えられる。
Key words |
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Bathrooms(浴室)/Silicone(シリコン)/Fungal contamination(カビ汚染)/Hypochlorite(次亜塩素酸)/Phoma(フォーマ). |
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