表 題 |
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食品の殺菌手法―原理・特徴・現状・課題[10] 物理的手法(2) 食品のレトルト殺菌,UHT等の液体連続殺菌 |
著 者 |
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堤 隆一((株)日阪製作所生活産業機器事業本部) |
掲 載 |
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防菌防黴,Vol.37, No.2, pp.117-128(2009) |
食品の微生物管理の有効な手段として加熱殺菌がある。代表的なものとして,レトルト,UHT 殺菌等がある。殺菌の対象となる食品は主に PH4.6以上の低酸性食品であり,レトルト食品ではさらに水分活性0.94以上という条件が加わる。殺菌の対象は,最も人的危害が甚大な Cl. Botulinum 菌とされている。この Cl. Botulinum 菌の芽胞を殺滅するための「殺菌強度」として F0値が利用されている。このF0値を指標に食品ごとの計画殺菌条件が決められる。殺菌装置には,計画殺菌条件を忠実に再現する性能が要求される。さらに,レトルト食品では,食品の種類,形状,流通,等の違いから,最も適した機能を有するレトルト殺菌装置が選定される。一方,液状食品では,液物性,加熱による品質変化に加えて,スケーリングファクターなどを加味し,液体連続殺菌装置と加熱エレメントを選定している。以上の内容について一部に実例も交えながら紹介する。
Key words |
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低酸性食品/Clostridium Botulinum/F0値/計画殺菌条件/加熱エレメント. |
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