表 題 |
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次亜塩素酸ナトリウムの洗浄および殺菌作用に及ぼす温度の影響の速度論的研究 |
著 者 |
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福崎智司,浦野博水,高橋和宏(岡山県工業技術センター食品技術グループ),山田貞子(岡山県産業振興財団),福崎智司,高木明彦(岡山県立大学保健福祉学部栄養学科) |
掲 載 |
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防菌防黴,Vol.37, No.4, pp.253-262(2009) |
ステンレス鋼に不可逆吸着した牛血清アルブミン(BSA)の除去および Pseudomonas fluorescens の殺菌における次亜塩素酸ナトリウム(NaOCl)の作用の速度論を種々の温度で解析した。遊離有効塩素(AC)を600 mg/l 含有する NaOCl 溶液(pH9.0)を洗浄液として用いた。OCl- による BSA の除去速度および除去効率は,20℃ から60℃ に上昇するとともに増加したが,60℃ を超えると徐々に減少した。2.5mg AC/lを含有する NaOCl 溶液(pH 5.7, 7.6)による殺菌処理では,P. fluorescens の生菌数の対数相対減少値は HOCl 濃度と時間の積に依存し,殺菌速度は15℃ から40℃ に上昇するとともに増加した。BSA 除去および P. fluorescens 殺菌に対する一次速度定数は,いずれも Arrhenius 型の温度依存性を示し,見掛けの活性化エネルギーは各々約30および 60kJ/mol と概算された。
Key words |
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Sodium hypochlorite(次亜塩素酸ナトリウム)/ Kinetics of cleaning and disinfection(洗浄・殺菌の速度論)/ Arrhenius-type temperature depen-dence(Arrhenius 型温度依存性)/ Activation energy(活性化エネルギー)/ First-order rate constant(一次速度定数). |
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