日本防菌防黴学会

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防菌防黴誌(和文誌)

Vol. 37, No.5 (2009)



表 題 食品の殺菌手法-原理・特徴・現状・課題[14]
物理的手法 (5)食品の電磁波殺菌 その2. 赤外線殺菌
著 者 濱中大介,田中史彦,内野敏剛(九州大学大学院農学研究院)
掲 載 防菌防黴,Vol.37,No.5,pp.377-383(2009)

本稿は,懸濁状態の微生物,担体に付着させた微生物に対する赤外線の殺菌効果について論じ,熱伝達や熱伝導による殺菌方法と比較したとき,赤外線は直接的に微生物を加熱できるため,殺菌効果が高いことを紹介している。また,その加熱効率の良さから食品の品質劣化を招くため,食品に内在する微生物の殺菌には不向きではあるが,農産物等対象物の表面殺菌には効果的であることを多くの文献を引用して紹介するとともに,赤外線照射による殺菌対象物表面温度の予測法等に至るまで広範に解説したものである。
Key words Infrared ray(赤外線)/Radiative heating(放射加熱)/Water activity(水分活性)/Surface decontamination(表面殺菌).