日本防菌防黴学会

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防菌防黴誌(和文誌)

Vol. 37, No.6 (2009)



表 題 製造環境内微生物の測定,評価及び制御[16]
環境菌の過酢酸殺菌事例
著 者 宮崎勝介,米田健二,大森英二(大日本住友製薬(株)),新谷英晴(中央大学理工学部)
掲 載 防菌防黴,Vol.37, No.6, pp.461-466(2009)

日本の医薬品製造施設ではクリーンルームの滅菌手法としてホルムアルデヒド燻蒸が主に用いられている。ホルムアルデヒドの毒性が重要視されている中で,代替手法として過酢酸と過酸化水素から成るミンケアの殺菌効果を検討した。過酢酸混液を霧状噴霧することで,注射剤製造ゾーンを殺菌し,殺菌効果は生物指標(BI)の結果から判定した。その結果,噴霧条件を適切に設定することで,医薬品製造上問題となる程度の腐食を認めることなく,所定の殺菌効果を得ることができた。
Key words Disinfectant(殺菌剤)/Pharmaceutical facility(製薬企業)/Clean room(クリーンルーム)/Biological indicator(生物指標)/Peracetic acid(過酢酸)/Hydrogen peroxide(過酸化水素)/Formaldehyde(ホルマリン).