日本防菌防黴学会

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防菌防黴誌(和文誌)

Vol. 37, No.10 (2009)



表 題 香辛料の微生物学的検知法(同定法)の開発
著 者 越川富比古((社)日本アイソトープ協会甲賀研究所), 武川哲也(原子燃料工業(株)), 宮原 誠(国立医薬品食品衛生研究所食品部)
掲 載 防菌防黴,Vol.37, No.10, pp.723-737(2009)

香辛料を対象とした微生物学的検知法を確立するため,総菌数と総菌数に対する B. megaterium 及び B. cereus の存在比率を照射の判定基準とした検知法の開発を試みた。6種類の未照射及び照射香辛料(黒胡椒,白胡椒,コリアンダー,パプリカ,シンジャー及びターメリック)について調べた結果,総菌数が105cfu/g 以上を非照射と判定し,総菌数が105cfu/g 以下で,B. megaterium 及び B. cereus の存在比率が30%以上を照射と判定し,総菌数が105cfu/g 以下で B. megaterium 及び B. cereus の存在比率が30%以下を不確定と判定し,他の検知法で再検査する処置する基準を設置することによって,パプリカ以外の香辛料の検知法が開発できた。この検知法で照射と判定できた場合は,放射線照射の履歴を確実に実証できた。
Key words Food irradiation(食品照射)/Irradiated food detection(食品照射検知)/Irradiated spices(照射香辛料)/Identification of surviving bacteria(生残菌の同定)/Existence ratio of B. megaterium and B. cereus in surviving bacteria(生残菌数に対する B. megaterium 及び B. cereus の存在比率).