表 題 |
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食品の微生物検査法と食中毒発生時の疫学調査法[10] 黄色ブドウ球菌 |
著 者 |
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安形則雄(名古屋市衛生研究所 微生物部) |
掲 載 |
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防菌防黴,Vol.38,No.3,pp.199-208(2010) |
黄色ブドウ球菌は,各種動物や健康な人の鼻腔,咽頭,腸管内などに常在し,食品の製造・調理環境などからも比較的高率に検出されるため,しばしば食品が本菌に汚染され,ブドウ球菌食中毒の集団発生が引き起こされており,食品衛生上,重要な課題となっている。黄色ブドウ球菌による食中毒は,中毒を引き起こすのに必要な毒素が産生された食物を喫食することによって起こるものであり,代表的な毒素型食中毒である。
本菌による食中毒予防対策の一つとして,黄色ブドウ球菌食中毒発生の現況や,原因となる黄色ブドウ球菌の疫学,検査方法および原因食品中で産生される毒素(エンテロトキシン)の分類,検出法について,最近の知見を含めて紹介した。
Key words |
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Staphylococcus aureus(黄色ブドウ球菌)/エンテロトキシン/毒素型食中毒. |
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