表 題 |
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ステンレス鋼に付着したタンパク質の定量評価における拭き取り法の操作条件と有効性 |
著 者 |
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浦野博水,福崎智司(岡山県工業技術センター),大村宏之((社)日本食品機械工業会) |
掲 載 |
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防菌防黴,Vol.38, No.4, pp.211-218(2010) |
ステンレス鋼に付着した牛血清アルブミン(BSA)および卵アルブミン(EA)を対象として,拭き取り定量法における操作条件を検討した。タンパク質の定量に用いた Lowry-Folin 法の試薬に対する反応性が低いポリエチレン製先端部を持つスワブ棒を用いた。湿潤液として0.1M NaOH 溶液,スワブ棒からのタンパク質溶離液としてドデシル硫酸ナトリウムを0.1%添加した0.1M NaOH 溶液を用いて80~140mN の力で拭き取り操作を行った結果,1~700μg の BSA および EA に対して極めて高い回収率(97%)が得られた。湿潤液を使用しない場合は,付着 BSA を全く拭き取ることができなかった。40~120℃で加熱された付着EAに対しても92~97%の回収率が得られた。以上の結果から,拭き取り操作法の最適化により,付着タンパク質の定量評価が良好に実施できることが示された。
Key words |
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Swab method(拭き取り法)/Quantitative assay of protein(タンパク質の定量評価)/ Lowry-Folin assay(ローリー-フォリン法)/Polyethylene-polypropylene swab stick(ポリエチレン-ポリプロピレン製スワブ棒)/Range of quantification(定量範囲). |
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