表 題 |
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食品の微生物検査法と食中毒発生時の疫学調査法[13] ボツリヌス菌 |
著 者 |
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浅尾 努((財)日本食品分析センター),河合高生(大阪府立公衆衛生研究所) |
掲 載 |
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防菌防黴,Vol.38,No.4,pp.273-287(2010) |
ボツリヌス菌は,抗原性が異なる極めて致死性の高い7種類の神経毒素(ボツリヌス毒素)を産生する。医学的な重要性に鑑み,分類学よりは毒素産生性を優先した結果,ボツリヌス菌には,菌検査に重要な性状である,発育態度や芽胞の耐熱性などが異なる複数の菌が含まれている。毒素検査は比較的容易であるが,菌の分離は困難なことが少なくない。本講では,まずボツリヌス菌とその毒素に関する情報を提供し,つぎに多彩な様相を呈するボツリヌス症の診断と疫学調査に必要な,食品や各種生体材料からの毒素と菌の検出分離法について解説した。
Key words |
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ボツリヌス菌・毒素/芽胞/二種病原体等/ボツリヌス食中毒/乳児ボツリヌス. |
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