日本防菌防黴学会

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防菌防黴誌(和文誌)

Vol. 38, No.5 (2010)



表 題 鳥インフルエンザと新型ウイルスの世界的大流行(パンデミック)
著 者 大槻公一(京都産業大学先端科学技術研究所,鳥インフルエンザ研究センター,鳥取大学農学部附属鳥由来人獣共通感染症疫学研究センター)
掲 載 防菌防黴,Vol.38,No.5,pp.297-307(2010)

いまだ世界に脅威を与えている鳥インフルエンザの原因ウイルスである鳥インフルエンザウイルスの概略,鳥インフルエンザの世界的な動向について触れた。新型インフルエンザの情報のみが伝えられているため,鳥インフルエンザ,特に昨年まで重視された H5N1 亜型ウイルスによる鳥インフルエンザについての関心が薄れている。しかし,その脅威については何ら変りがない。十分注意すべきウイルスである。
ブタ由来の新型インフルエンザウイルスについての基礎的な部分について主に紹介した。重症化するウイルス感染者が少なく,新型インフルエンザウイルスの病原性について軽視されがちであるが,従来の季節性インフルエンザウイルスよりも病原性が強いウイルスであることを認識する必要がある。
Key words Avian influenza(鳥インフルエンザ)/ H5N1(H5N1)/Novel influenza virus(新型インフルエンザ)/Swine influenza virus(豚インフルエンザ)/ H1N1(H1N1).