表 題 |
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抗菌技術への取り組みの現状課題[1] 環境浄化薬剤 (4)手指消毒薬開発の重要ポイント -速乾性手指消毒ラビング剤の開発(過去・現在・未来)- |
著 者 |
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和田祐爾(丸石製薬(株)学術情報グループ) |
掲 載 |
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防菌防黴,Vol.39,No.4,pp.253-259(2011) |
1985年に本邦初のベンザルコニウム塩化物塩とクロルヘキシジングルコン酸塩のエタノールラビング剤が上市された。交叉感染を防ぐために開発されたが,その後MRSAが院内感染の大きな問題となり,急速に普及した。CDC手指衛生ガイドライン2002の認知とともに手指衛生遵守率の向上に焦点があたり,使用感などの付加的価値を持つゲル剤が普及するきっかけとなった。しかし,欧米では存在する手指消毒薬のin vivo評価クライテリアが本邦では存在せず,適切な消毒剤選択のためにも早期の策定が望まれる。今後のラビング剤の方向性は低濃度アルコール剤,手指衛生遵守率を向上させる剤型,消毒抵抗性のある微生物を殺滅,不活化する薬剤などが課題となるであろう。
Key words |
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Alcohol rub agents(ラビング剤)/クロルヘキシジングルコン酸塩/ベンザルコニウム塩化物塩. |
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