表 題 |
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サルモネラ属菌バイオフィルムに対する焼成ホタテ貝殻粉末の除菌特性 |
著 者 |
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永沢幸治郎,菊地幹夫,澤井 淳(神奈川工科大学応用バイオ科学部) |
掲 載 |
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防菌防黴,Vol.39,No.10,pp.587-594(2011) |
焼成ホタテ貝殻粉末(HSSP)のガラスプレート上に調製したサルモネラ属菌バイオフィルム(BF)に対する除菌効果について検討した。HSSPの処理濃度および処理時間の増加に伴い,BFに対する作用は増大した。10mg/mlで60分間処理ではBFの生物活性をほぼ完全に低減させた。この効果は,次亜塩素酸ナトリウム処理(NaClO,200ppm)とほぼ同等であった。一方,HSSPと同じpHを有する水酸化ナトリウム処理ではHSSP処理よりも除菌効果は弱かった。また,蛍光顕微鏡観察により,HSSP(10mg/ml,60分)およびNaClO処理(200ppm,60分)後の残存BFには生細胞は認められなかった。以上の結果よりHSSP処理は、食中毒起因菌のBF制御に有効であることが示唆された。
Key words |
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Scallop-shell powder(ホタテ貝殻粉末)/Calcium oxide(酸化カルシウム)/Biofilm(バイオフィルム)/Alkali(アルカリ)/Conductimetric assay(コンダクタンス法). |
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