表 題 |
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微生物との戦いは永遠につづく! [6]微生物制御はどこまでシステム化できるか
-HACCPからFSSC22000- |
著 者 |
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米虫節夫(大阪市立大学工学部,食品安全ネットワーク) |
掲 載 |
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防菌防黴,Vol.39,No.12,pp.791-797(2011) |
微生物制御のシステム化が進んでいるが,システム化の歴史は大量製造工業の歴史として出発した。ベルトコンベアー方式の採用により,未熟練工に的確な作業をさせる方法として,標準作業手順書SOPが開発され,工程が安定してSOP通りの作業が行われているかどうかの判定には管理図が開発された。一方,買い手の方からの品質保証を求める手段としては,抜取り検査法が準備された。この管理図と抜取り検査法に代表される品質管理は,最大手の購買者である軍部により第二次世界大戦中に広く教育・普及され,軍需物質としての食糧生産に利用された。そのような歴史の上に立ち,1980年代HACCPとその管理のための7原則が生み出されたが,背後には工業分野における管理システムとしての品質管理が存在した。HACCPの欠点であるマネジメントシステムの欠如をISO9001で補ったものがISO22000でありFSSC22000である。
Key words |
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Microbial control(微生物制御)/Systemization(システム化)/Food safety(食品安全)/Food hygiene 7S(食品衛生7S)/HACCP/ISO22000/FSSC22000. |
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