プール水中の一般細菌の健康影響評価および抑制方法を検討するため,プール水から菌株を分離し,菌株の同定を行った。また,優占菌株について塩素抵抗性試験を行った。
遊離残留塩素が0.4mg/L以上で一般細菌数が200cfu/mLを超過した検体から菌株を分離し,同定した結果,多くが日和見病原菌として報告されたものであった。また,優占種について塩素抵抗性試験を行った結果,ほとんどの菌株が0.5mg/Lの塩素により速やかに死滅したことから,多くの優占種は塩素抵抗性が低いと考えられた。細菌は生物膜を形成すると塩素消毒が効きにくくなることから,一般細菌の抑制には増殖の場を特定し,物理的・化学的洗浄を行うことが重要と考えられた。
Key words |
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Swimming pool water(プール水)/Heterotrophic plate count bacteria under 37℃ and 24 hours culture(一般細菌)/Chlorine tolerant bacteria(耐塩素性細菌). |
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