表 題 | : | 食品による寄生動物感染症[4] 原虫感染症(2) クリプトスポリジウム・ジアルジア |
著 者 | : | 泉山信司,八木田健司(国立感染症研究所寄生動 物部) |
掲 載 | : | 防菌防黴,Vol.40,No.12,pp.779-785(2012) |
クリプトスポリジウム・ジアルジア等の消化管寄生性原虫は,消毒に抵抗性があり,水や食品の媒介による集団感染が問題となる。食品媒介による集団感染は,国内では牛肉の生食(ユッケ)と飲料を介した事例が報告されている。海外では複数の集団感染が報告されており,サラダやアップルジュース等が原因食材として報告されている。消化管寄生性原虫は環境中では増殖しないが,少数でも感染するのでわずかな汚染も問題となる。食品中の原虫検査は容易ではないが,対策としては加熱調理が容易で,非加熱の食品や,食品の取り扱いによる汚染に注意を要する。
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